4年目のデリー留学生活スタート!

数えてみたら11回目の渡航、通算4年目の留学になるデリー。

いつもANAを利用しているけれど、今回は色々あって久しぶりにエアインディアに乗りました。予想通り定刻には飛ばず、機体も古く、テーブルも汚れていて、乗った瞬間から渡航を後悔し始めてしまいました。でも席が空いていて、3席のシートを独り占めできたのがせめてもの救いでした。笑

よく、インドがお好きなんですねー、インドの何にそんなに惹かれるんですか?と聞かれますが、ずっと好きなこと&できることを追い続けて来た結果、もはや気づいたら自分の好き嫌いに関わらず、習いたいことがデリーでしか習えないので、デリーに住まざるを得ないというのが本音です。

やりたいことのためとはいえ、就職した会社を辞め、家族を離れて開発途上国に1人で住んでいるので、金銭的にも精神的にも決して安定した毎日ではありません。渡航の前はいつも酷く憂鬱になるし、大好きな家族と離れて暮らすのは本当に淋しいです。

でも、師匠が自ら踊って動きを見せてくれるクラスを受けた途端、本当にここまで来た甲斐があると思わずにいられなくなってしまうのです。美しさに心奪われ、それに取り憑かれてしまう。芸術に恋するほど怖いことはないのかもしれません。

日常的に直面する様々な種類の人種差別、外国人向けの嫌がらせ、性差別、日常的生活に必要な値段交渉、カーストや出自に基づいた場面場面で当たり前に存在するいろんな意味での不平等、空気汚染、騒音、食物衛生、夏の酷暑、インフラの不備、教育や所得の格差、ずる賢い考え方や行動…挙げればキリがないくらい毎日色んなこととの戦いです。

自分のアイデンティティー全てを否定されているような気分になることもあるし、日本に住んでいたら想像もつかないようなことが、沢山起こり、心から笑えることがないばかりか、こんなに酷い世界があるのかと悲しくなる日の方が沢山あります。

最初は、この黒い世界の全てを耐えなくちゃと思った。でも今回数ヶ月間、日本に戻って考え方が変わりました。耐えるよりも、これら全部を受け入れてこそ、私のダンスも私自身も成長するのかな、と。 

人生には、どんな苦労も悲しみも幸せも喜びもあるから、毎日の経験がいつか芸の肥やしになると信じたいです。

敢えてこんな大変な状況に自分の身を置く必要もないし、日本でフルタイムで働いて暮らすこともできる。でも、それではどうしても納得できない自分がいて、今はそんな自分との戦いです。

こっちに来た頃は、インド人と同じように踊りたいと思ったけど、今は人と比べずに自分のアイデンティティーを大切にした表現をしたいと思います!

…ということで、また来年の夏まで自分自身との戦い、スタートです。

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カタック・ダイアリー ♡ Kathak Diary

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