ブログを読んでくださっている皆さま、こんにちは!
久しぶりに日本に帰ってきました。アグレッシヴなデリーに疲れ、2か月前から帰国の日を指折り数えていたのですが、いつも空港に着いた瞬間に感じる安堵感や喜びが、今回の空港到着時には感じられず、デリーでのクラス、タブラの音、喧騒が、既に恋しい今日この頃です。エネルギーに満ち溢れたインドに比べて元気のない日本の将来が心配になり、アジア系の移住民が急増したことにも驚きました。
暫くは、インド現地からの情報はお伝えできませんが、帰国中のインドやカタックに関する探究日記を、この場で少しでも共有できたらいいなと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。
今日は、「聖者たちの食卓」(原題:'Himself He Cooks')を観ました。数年前に日本各地で上映されたときから気になっていたのですが、TSUTAYA DISCASで配信されていて漸く観ることができました(こんな便利なサービスがあるとは☆)。(※札幌では、来月末に映画館上映されるそうです。)
映画では、一日10万食の食事が無料で巡礼者・旅行者へ提供されているスィク教の総本山である黄金寺院(通称「ゴールデン・テンプル」)のランガル(無料食堂)の裏側が描かれていました。台詞が全くなく、字幕も片手で数えるくらいで、映像と音が全てを物語っている映画でした。
スィク教徒と言えば、パンジャーブ州の農家かデリーの商人が多いのですが、寺院では朝夕キールタン(宗教歌)が歌われているので音楽の教養がある人もいます。映画中にも、ところどころに効果的にタブラの音が入っていたり、キールタンが聞こえてきたり…と思っていたら、ヴァレリー・ベルト(Valérie Berteau)監督は、インド音楽に関する映画「サレガ」(インド古典音楽の「ドレミ」)も制作されているそうで、こちらも是非拝見したいです♡
また、フィリップ・ウィチュス(Philippe Witjes)監督は「映像作家兼フリーの料理人。料理評論家としても活躍中」とのことなので、料理関係の人の視点から観てもきっと面白いのではないかと想像します。
インドのお寺などで食事と取ったことのある人なら、寺院での食事の風景は何となく想像がつくと思いますが、その裏側が見れてとても面白かったです。あー!あるある!というシーンから、良い意味でさすが!と思われる場面もありました。
映画の舞台の黄金寺院は、インドのパキスタン国境近く、アムリトサルにあります。学生のときに印パの国境を超える際に一度行きましたが、ランガル(無料食堂)の存在には気づきませんでした。また、「ハリ・マンディル・サーヒブ」や「ダルバール・サーヒブ」とも呼ばれていることも知りませんでした。また行く機会があったら、是非ランガルで食事をとってみたくなりました。
正直、ここ2年ほどデリーのパンジャービー地域(スィク教はパンジャーブ出身者が多い)で生活をしてきた私のスィク教の最近のイメージは、ズルイ、セコイ、ヤカマシイ、カネ…というマイナス・イメージだったのですが、よくよく振り返ってみるとデリー市内の町のグルドワーラー(スィク教の寺院)でも、定期的に(場所によっては毎日?)無料の食事を施していることに気づきました。また、あのシェーカル・セーンさんも、無名時代には、グルドワーラーの食事にお世話になったと仰っていたことを思い出しました。やはり、寺院にはもっと深い何かがあるのでしょうね…。
黄金寺院で、宗教・性別・人種などを超えて皆が助け合って準備し、分け合ってご飯を頂くということがシンプルに500年も続いているのは、本当に素晴らしいことだと思います。暗いニューるが多い中、温かい気持ちになりました☺
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